キムラユニティーの車両管理BPO

梅雨時の安全運転対策について

はじめに

 毎年梅雨の時期になると連日雨が降り続き、運転がしにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。梅雨は視界や路面状態の悪化により交通事故が多発する季節でもあります。そこで今回は、梅雨時の運転で必要な知識と事故防止のためのポイントを紹介します。

 

梅雨時に交通事故が多発する4つの要因

1. 雨による視界の悪化

2406_1_1.png 梅雨時は空も曇天で薄暗い状態が続きますので、視界が悪く、事故が起きやすい状態にあります。さらに雨が降ると視界はより悪化し、ドライバーは運転時にワイパーを使用しますので、通常よりも注意が必要となります。

. 雨音による車内と車外の音の遮断

2406_1_2.png 梅雨時の運転で悩まされるのが雨音の問題です。地面や車体に叩きつけられる雨音が外の音を遮断し、耳から入る情報がおろそかになる為、事故が起きやすくなります。運転時は「車内の音楽を消す」、「少しだけでも窓を開ける」など、外の音をキャッチしやすくなるような工夫が求められます。

3.雨(水たまり)による路面状態の悪化

2406_1_3.png 「ハイドロプレーニング現象」という言葉をご存じでしょうか。これは、水たまりを走行する際に起きる現象で「タイヤと路面の間に水が入ることで摩擦力が失われハンドルやブレーキが効かなくなる」というものです。この現象が起きる要因は「スピード超過」、「タイヤの溝の摩耗」、「タイヤの空気圧不足」の3点です。道路が濡れ、水たまりが多い道路を走行する際には、いつもよりも速度を落として慎重に走行するように気をつけましょう。

.ドライバーの心理的な問題

2406_1_4.png 梅雨時の運転は平常時と違い「視界の悪化」、「雨音」、「路面状態の悪化」という3つの問題により通常よりもより集中してハンドルを握る日が続きます。ドライバーの緊張状態が続く状況にあるため通常よりも運転時のストレスが高い状況にあります。さらに、雨の日は晴天時よりも道路が混雑することが多く、時間に余裕がない時は無理にスピードを出し過ぎ、事故につながる可能性が高いといえます。雨の日こそ気持ちに余裕を持って運転することを心がけましょう。

 

梅雨時の安全運転対策

運転編

 まず梅雨の運転時の注意点ですが、「視界」、「聴力」、「路面状態」の3点を意識することが必要になります。その上で「スピードを出し過ぎない」、「車間距離を空ける」、「ハンドルをしっかり持つ」など基本に忠実な運転を心がけることが重要となります。さらに、周りを走る車やバイクも同じく周囲がよく見えていないということも意識しなくてはなりません。「曲がる際にはいつもよりウィンカーを早めに出す」、「ブレーキは早めに踏む」など、ランプの点滅により後続車にこちらの意図を早めに知らせることが対策となります。

点検とメンテナンス編

 雨が降り続く時期はマイカーにも梅雨対策が必要です。具体的にはワイパーガラスミラータイヤの溝の点検とメンテナンスです。

ワイパーの交換

 雨天時にフロントガラスについた水滴を取る役割をするのがフロントガラスのワイパー。ワイパーアームのゴムは長年使用するうちに劣化します。ワイパーアームの断面を目視し、ゴムの劣化や擦り切れを確認しましょう。ワイパーの交換時期は、車の使用頻度にもよりますが一般的に1年前後と言われています。

油膜を取る撥水コート

 車を運転しているとフロントガラスや窓には自然と汚れや油膜がこびりつくものです。油膜とは、フロントガラスの表面上に付着した薄い油の膜のことです。この油膜が張り付いた状態になると撥水が悪くなるため視界の悪化を招きます。梅雨時は雨により油膜が付くためフロントガラスやサイドミラーなどはこまめなお手入れが必要になります。

タイヤの交換

 前述したようにハイドロプレーニング現象が起きる大きな要因の一つがタイヤの摩耗です。また、雨のスリップ事故をなくす意味でも「タイヤの溝」がすり減っていないかのチェックは欠かせません。タイヤ交換のポイントは「溝のすり減り」がどの程度かによります。一般的には新しいタイヤの溝が4割ほど減ったら交換のタイミングと言われています。

 

最後に

 梅雨時は視界と道路状況の悪化、またドライバーの心理状態からいつも以上に慎重に運転をする必要があります。また、梅雨時の事故のリスクを下げるためにも、日ごろから余裕を持った行動こまめなメンテナンスを心がけてください。本日ご案内させていただいたポイントが梅雨時の安全運転意識を高める機会になれば幸いです。ぜひ、安全に気をつけて雨の日のカーライフを楽しんでください。