皆さんは車に防災用品を備えていますか。最近では大雪による長時間の足止めが報道されましたが、地震・洪水など車中で災害に遭遇する可能性はいつ訪れるか分かりません。また、避難所での密集を避けるために車中泊を選択している人も増えているようです。そこで今回は車の防災用品を備えるメリットと具体的なおすすめ防災用品の紹介をいたします。
車内への防災備蓄を勧める理由
車に防災用品の設置を勧めるのには大きく2つの理由があります。
1:車中での被災に備える
災害はいつどこで起きるか分かりません。もし運転中災害に遭遇しても、防災用品を車載していれば人命が救える可能性がが高まり、いざという時も安心です。
2:分散避難に備える
コロナ禍以降、感染症防止の観点から車中泊など指定避難所以外へ避難する「分散避難」の需要が高まっています。車に防災用品を入れておけばスムーズな避難が可能になりますし、そのままマイカーを避難場所として活用できます。
最低限必要な防災用品って何?
自宅と同様にたくさんの物を常備できればいいのですが、車への備えは保管スペースが限られています。そのため、「最低限必要な~もの」にし、利用する人の状況に合わせたものを必要に応じて追加するとよいでしょう。ここでは一般的な「最低限必要な防災用品」の例をご紹介します。
1:食料(携行食、飲料水)
食料は必ず備えておきたいアイテムです。食品は乾パンや缶切り不要の缶詰などがおすすめです。夏場の車内は高温になるため、高温でも長期保管できる食料を揃えてください。最近では車載対応の食料や水も販売されています。食料は賞味期限を定期的に確認し、賞味期限が近くなったら新しいものと入れ替えるローリングストックを心がけてください。また、給水バッグがあれば給水所での水の確保が便利になります。
2:衛生用品
携帯用トイレ、ウエットティッシュ、トイレットペーパー、ビニール袋、生理用品、歯磨き、タオルなどの衛生グッズは準備するようにしましょう。特に携帯トイレは災害でトイレが使えなくなる場合もあるので、数回分用意しておきましょう。また、最近では新型コロナウイルス感染症もありますので、マスクの準備も忘れずにお願いします。
3:救急用品
災害時にはケガをする場合が多いです。ばんそうこう、ガーゼ、包帯、消毒液などの救急用品も積んでおきましょう。日頃服用している薬がある場合は車内で保存できるものであれば入れておくと安心です。
4:ライト(手回し式充電式・ソーラー充電式)
暗い場所での作業は危険ですのでライトの準備をしましょう。乾電池式は高温保存が危険ですので、手回し充電やソーラー充電式のライトがおすすめです。ラジオが付いたものならエンジンをかけなくても情報収集ができて便利です。明かりがあるだけで避難中の不安な気持ちが少し和らぎます。
5:メモ帳と筆記用具
安否を知らせるため、情報を書き留めるためのメモ帳と筆記用具を入れておきましょう。普段はスマホでメモをする人も、充電がなくなっても使えるアナログなものを用意しましょう。
6:防寒アイテム
冬場はもちろんですが、それ以外の季節でも夜は冷え込むことが多いです。毛布やブランケットなど寒さをしのぐものを準備しましょう。おすすめは、コンパクトで軽い防災用のアルミシートです。体に巻き付けるだけで温かさが保てます。雨で体温を奪われることもありますので、レインコートやポンチョも備えましょう。
7:車で使えるスマートフォン充電器
情報収集や連絡を取る手段などなくてはならないスマートフォンの充電を確保できるものを用意しましょう。モバイルバッテリーは高温の場所に置くのは危険ですので、車で充電できる充電器やシガーソケットUSBと充電コードを用意しましょう。
8:その他準備しておきたいもの
上記以外に備えておきたいアイテムを記載しておきます。
脱出用ハンマー、軍手、ガムテープ、ホイッスル、新聞紙、使い捨てカイロ、スコップ
これらのアイテムは最近では100円ショップでもある程度揃えることができますので、自分に合ったセットを作ってみていかがでしょうか。また防災グッズを自分で揃えるのが大変な方は、市販の防災セットを購入して必要なものをプラスする方法がおすすめです。防災セットにも様々なものがありますので、予算と収納スペースなどと相談しつつ検討してください。
ライター、スプレー缶、カセットボンベ、乾電池、モバイルバッテリー、アルコール消毒液など高温になる場所で保管すると引火や爆発の危険があるものは絶対に車内へ置かないようにしましょう。
車中避難での注意点
実際に災害が発生し、車中での避難や宿泊が始まったときに注意したいポイントをお教えします。
1:エコノミークラス症候群
長時間同じ姿勢を続けていると足に血栓ができ、血液循環に支障をきたすため呼吸困難や最悪の場合死に至るのがエコノミークラス症候群です。車は特に狭い空間なのでエコノミークラス症候群のリスクがより高まります。1時間に1回程度、車の外へ出て適度に身体を動かすことで防ぐことができます。
2:ガソリンの残量
車でエアコン、テレビ、ラジオ、充電などもエネルギー源であるガソリンがなくてはできません。地震災害ではガソリンスタンドが被害に遭い、次の給油がいつできるか分からない状態に陥ることもありました。エンジン始動はメリハリをつけて実施するのが良いでしょう。
3:脱水・熱中症
夏はガソリンを無駄に使わないように暑くてもエアコンを使わなかったり、物資不足を心配して水分補給を控えていると、脱水症状や熱中症になる危険性があります。こまめな水分補給は忘れないようにしましょう。日頃から車にサンシェードや日よけを入れておくと窓ガラスからの直射日光を和らげ、外からの目隠しにも利用することができます。
最後に
いざという時の避難場所として車を活用するために必要なアイテムや注意点についてお話してきましたが、防災セットをすでに準備しているという方もあらゆる可能性を考えて中身を定期的に見直してみてください。また、車を新たに購入する予定のある方は、車両選定時に走行性能や燃費以外に防災の観点にも目を向けてみてください。フルフラットシートやアイドリング時の燃費、EV・HV・PHEVなどの発電や給電機能に優れた車などは、いざという時の助けになる機能です。いざという時に本当に役立つ車の防災対策を今一度考えてみましょう。
キムラユニティーでは車の防災用品の取り扱いもございます。
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