春、新入社員を迎えるにあたり、社有車のドライブレコーダー(以下ドラレコ)の見直しをしませんか。近年ドラレコが普及し、大手通販サイトで「ドライブレコーダー」と検索をすると1万以上の機種が表示されるようになりました。機種の多さに選定でお悩みの車両管理者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで今回は、数ある候補の中で機種選定するにあたり押さえておきたいポイントについてご紹介いたします。
録画範囲の種類
ドラレコの録画範囲には複数種類があります。録画範囲は企業様によって目的が多種多様な為、まずは社内でドラレコを装着する目的を決め、その用途にあった機種選定をすることが必要となります。ここでは市場で販売されている主要タイプを紹介させて頂きます。
フロントカメラタイプ
前方カメラのみで撮影するタイプです。録画範囲が前方のみのためシガ―ソケットから電源を取ることができるものもあり、容易に取り付けることができる機種です。
フロント+リヤ2カメラタイプ
前方と後方の2カメラで撮影するタイプです。後方からのあおり運転や追突事故を記録することができます。企業様で導入が多いモデルで、初めてドラレコの導入を検討する際に迷ったらこの機種を選ぶことをお勧めします。
フロント+車室2カメラタイプ
前方と車室内の2カメラで撮影するタイプです。車室カメラでは横からの割り込みやリヤガラス越しに後方映像が記録されます。
360°カメラタイプ
継ぎ目がない360°魚眼カメラのみで撮影するタイプです。前方に加え、横からの割り込みや接触などの対策に有効です。車室内も撮影が可能な機種です。
360°+リヤの2カメラタイプ
360°魚眼カメラとリヤの2カメラで撮影するタイプです。前方、横、車室内に加え、後方映像が記録されます。
録画画素数
ドラレコを取り付ける主な目的はあおり運転や交通事故などの不測の事態に備えてトラブルの原因を証拠画像として残すことです。しかしせっかく取り付けたドラレコも、映像が鮮明でなければ意味をなさないこともあります。例えば、当て逃げをされた時ドラレコで相手の車のナンバープレートを撮影できていれば、すぐに犯人を割り出すことができます。しかし、画質が悪くて相手の車のナンバープレートの数字が不鮮明な場合は犯人の特定が遅れたり、犯人を取り逃がす場合もあります。
ドラレコ本来の目的である、事故やトラブルの証拠をしっかり残せるようにするには「録画画素数」が重要となります。録画画素数が大きくなるにつれて、細部まで記録が可能です。画素が高いほど鮮明ですが、その反面価格も高くなり、記録容量が重くなります。画質の鮮明さと価格や容量などの兼ね合いも考えるとFull HD(約200万画素)程度のものがおすすめです。
押さえておきたい機能
その他押さえておきたい機能について紹介します。機能は多いに越したことがありませんが、高性能になると価格も上がるため、優先する機能を絞って検討するのがお勧めです。
1:GPS機能
自車位置、走行速度を映像データと共に記録が可能です。時刻などもGPSで自動取得する為、設定の手間が省けます。
2:駐車監視機能
駐車中も常に録画される機能です。車両の衝撃、人・車の動きを検知した際に録画が開始します。
※メーカー・機種によって検知方法が異なります。
3:安全運転支援機能
信号待ち中の前車発車時や一定の"G"(重力加速度)を検知した際に注意喚起を促してくれる機能です。
4:フォーマットフリー機能
SDカードのデータ初期化が不要になる機能です。通常、SDカードデータの削除・保存を繰り返すうちに、SDカード内には不要なデータが溜まるためフォーマット(初期化)を行い、不要データを一掃する必要がありますが「フォーマットフリー機能」が付いていれば自身でフォーマットをする必要がなくなり、ドラレコの動作が不安定になることを回避することができます。
5:夜間機能
暗い場所でも少ない光を拾い、鮮明に映像記録する機能です。夜間の走行時や駐車時でも周囲を映し出して記録できます。
6:モニター画面あり
ドラレコ本体にモニターが付いている機種になります。パソコンなどを使わず、その場ですぐ映像確認を行うことができます。
最後に
今回はドラレコ見直しの際に押さえておきたいポイントとして録画範囲の種類と主な機能等についてご紹介をさせて頂きました。まずは装着する目的を決め、優先する機能とコストを比較しながら用途にあった機種を選定してください。ドラレコは日々開発が進められており、機能も日々向上されているため、定期的な見直しをされることをお勧めします。