冬場の安全運転ここに気をつけよう!

 冬道は、路面の凍結・積雪または降雪による視野の制限など、平常時に比べいわゆる「冬型事故」が起きることが多くなっています。今回は、冬道の特徴と注意すべきポイントについてお話しします。特徴とポイントに気を付けて、安全運転を心がけましょう。

冬道の特徴

 冬の道路や雪道では、スタッドレスタイヤやチェーンを用意していたとしても、夏の乾いた道路を走行する時と同じように運転してはいけません。日中日の当たらないカーブや凍りやすい橋の上、常に風が通り抜けるトンネルなどは特に滑りやすくなっています。スタッドレス・チェーンを装着しているからと過信せず、普段より丁寧な動作を意識して運転する必要があります

冬道走行のポイント10箇条

冬道を安全に走行するためのポイントをまとめてみました。

1:減速は早めに

2011_2_1.jpg 雪道では特に「止まること」が難しいもの。赤信号で止まるときなども早め早めに減速しないとスリップしてしまうことや、後ろの車がスリップして追突される危険もあります。ゆとりを持って、とにかくスピードを落とすことを心がけましょう

2:「急」のつく運転は厳禁

2011_2_2.jpg凍結路・積雪路では、通常の運転と違いタイヤのグリップ力が格段に落ちています。急ハンドルはスピン・急ブレーキはスリップ・急加速はホイールスピンの原因となります。通常の走行でも同様ですが、冬道では特に「急」のつく運転は厳禁です。

3:道路状況に注意を!

2011_2_3.jpg 冬道では、雪や氷がなくても、日陰や橋の上が氷結している場合などがよくあります。こうした場合でも慌てないように常に道路状況に気を配ることが必要です。

4:チェーン装着は早めに

2011_2_4.jpg タイヤにチェーンを装着する場合、いつ、どの時点で装着すべきかの判断が重要となります。「対向車がチェーンを装着している場合」「坂道にさしかかる場合」「チェーン脱着場がある場合」などが目安となります。また、装着する場合は、脱着場がもっともいいのですが、ない場合は、休憩所・レストランの駐車場など広くて水平な場所を選びましょう。道路上での装着は大変危険です。

5:発進はゆっくりと

2011_2_5.jpg 雪道の場合、MT車の1速で通常通りの発進をしようとすると、タイヤに駆動力がかかりすぎてホイールスピンを起こすことがあります。クラッチをゆっくりとつなぎ低速発進(2速発進)を心がけましょう。また、AT車はクリープ現象を利用し、ゆっくりと発進するようにしましょう

6:上り坂は高めのギアで

坂を上る場合は、坂の上りに入る前にあらかじめ坂の勾配に合わせて適切なギア(少し高めのギア)で上りましょう。アクセルの踏み込みを一定に保って気長に上ることがコツです。

7: 下り坂は低めのギアで

坂の下りは低めのギアを使い、エンジンブレーキを使いながら減速するようにしましょう。ただし、急なシフトダウンは空回りを起こす可能性があるため変速は坂の手前で行いましょう。AT車では2レンジかLレンジを使うとエンジンブレーキを使うことができます。

8: 凍結路面(アイスバーン)上では操作しない

2011_2_6.jpg 凍結路面ではタイヤのグリップ力がほとんど失われるため、原則的にはなにも操作をせず、わずかに残ったグリップ力を殺さないように通り過ぎるのが安全です。交差点・急カーブの手前・トンネル出口・橋の上・日陰などにアイスバーンはできやすいため、道路状況を観察しながらの慎重な運転が重要です。

9: 新雪路の注意点

 新雪路では雪にハンドルを取られたり、タイヤが空回りしてスタックしたりする場合があります。タイヤが空回りした場合、さらにタイヤを回し続けるとどんどん深みにはまっていきます。余分な雪を取り除き、ゴムマット・チェーン等を敷いてグリップ力を回復させるようにしましょう

10:雪の中で駐車するときの注意点

2011_2_7.jpg・雪の壁にバックで突っ込まない・・・排気管(マフラー)が雪で詰まることがあります。
・サイドブレーキを引いておくと凍結することがあります。
・凍結防止のためワイパーブレードは立てておきましょう。
・屋根から雪やつららが落ちてくることがありますので軒下等は避けましょう。
・ドアのカギ穴が凍ることがありますので、ガムテープなどを貼っておきましょう。

最後に

 ここまで冬道走行のポイントお伝えしてきましたが、大切なのは「ゆるやか」「ゆっくり」操作を心掛けることです。自分の運転技術や、ABS・4WDといった車の性能を過信することなく、慎重な運転を心掛けましょう。また、走行前にはガソリンやバッテリーなどのチェック、走行後には塩分を含む凍結防止剤によるサビなどを防ぐため足回りを中心に洗車も行い、車のメンテナンスも忘れず行いましょう。