バッテリー上がりの原因・対処法について

 車のエンジンが突然掛からなくなった!という経験をされた方はいらっしゃいませんか?これはバッテリー上がりによる症状ですが、冬は特に注意が必要です。JAFロードサービスの2018年度年末年始の出動理由で過放電バッテリー(バッテリー上がり)は一般道・高速道路を合わせた合計で1位に挙がっています。
 そこで今回はバッテリー上がりの原因と、もしバッテリーが上がってしまった場合の対処方法についてご紹介したいと思います。

こんな症状に要注意!

バッテリー上がりの主な症状は次の通りです。

1:エンジンが掛からない(セルスターターが回らない、弱い)
2:電装品(ライト、パワーウインドウなど)が動かない、点灯しない

 ただし上記のような症状でも、別の原因がある場合もあります。おかしいなと思ったら早めに整備工場へ相談するようにしましょう

バッテリー上がりはなぜ起こる

バッテリー上がりには、次のような原因が挙げられます。

ライトのつけっぱなし

ライトのつけっぱなし バッテリーはエンジンをかけることで充電されます。エンジンを止めた状態でライトやウィンカーを点け続けてしまうと、バッテリーに充電されないまま蓄えた電力を消費してしまいます
 大体ヘッドライトを3~5時間程度つけっぱなしにすると、バッテリーが上がるとされています。車を降りる時には、車内外のライトやウィンカーが消えている事を確かめてから車を離れるようにしましょう。

長期間車を動かしていない

車庫に入った車 車に乗っていない間も、搭載されているコンピューターやナビなどの電装品は記憶装置や時計機能を維持するために少しずつではありますが電気を使って放電しています。車を走らせていれば充電されるので問題ありませんが、運転せず長期間放置すると自然放電が続くことになり、やがてバッテリー上がりを起こしてしまいます。

バッテリーの寿命

使えないバッテリー 電力の使い過ぎ、充電がされていない状態のどちらでもない場合は、バッテリーの寿命が考えられます。バッテリーの寿命は一般的に2~3年とされています。使用環境にもより、街乗りなどの長距離走らない車は特に寿命が短くなりやすく、交換時期が早まる可能性があります。
また、冬にバッテリー上がりが起きやすい理由として、バッテリーの中に入っているバッテリー液(希硫酸)は、温度が下がると性能が落ちる性質があります。そのため冬になると自然と反応が鈍ります。例えば外気温が0度の場合、本来の80%程度の性能しか発揮しません。バッテリーが新品であれば80%の力ですが、経年で劣化して50%程度の力まで弱ってしまった場合は、本来の性能の40%まで落ち込んでしまいます

もしバッテリー上がりしてしまったら

 バッテリー上がりした場合は次の方法をお試しください。

救援車を使って始動させる

 近くに他の車がいた場合、その車のバッテリーから電気を借りてバッテリー上がりした車のエンジンを始動することができます。この時バッテリー同士を繋ぐブースターケーブル(黒・赤1本ずつ)が必要になります。ケーブルの取付・取り外しには手順があります。これを間違えるとバッテリーがショートしたり、最悪の場合、爆発する危険もありますので手順をしっかり理解したうえで実施しましょう。

ジャンプスターターを使う

ジャンプスターター 最近では救援車を使用せず単独で始動できるジャンプスターターも販売されています。
モバイルバッテリーのような形で持ち運びや収納も便利です。いざという時のために車載しておくといいでしょう。

バッテリー交換

バッテリー交換 バッテリー寿命が原因の場合は、交換が必要になります。
知識がある方は自分で交換もできますが、自信がない場合はカー用品店や整備工場などに作業を依頼しましょう

ロードサービスを呼ぶ

ロードサービスへ連絡救援車も呼べない、ジャンプスターターもない場合は、ロードサービスを呼びましょう。また車に詳しくなく自力で復旧できる自信がない場合もこの方法が良いでしょう。
代表的なのはJAFですが、最近では自動車保険(任意保険)にロードサービスが付帯されていて無料で利用できる場合もあります。加入状況に応じて最適な方法を選びましょう

最後に

 ここまでバッテリー上がりの対処法をお伝えしてきましたが、トラブルに遭わないことに越したことはありません。車の小さな状態変化も見逃さないよう、こまめに点検を行うようにしましょう。最近ではガソリンスタンドやカー用品店、整備工場などでテスターを借りれたり、無料点検を実施していることもありますので利用してみてください。
また、安全運転管理者の方はドライバーの方に、乗車前のバッテリー液量チェックやエンジンのかかり具合を確かめることを促し、トラブルを未然に防止できるよう努められてはいかがでしょうか