車両購入のコストを抑えたい時の選択肢に中古車があります。もちろん購入するなら良質で価格の安いものを選びたいもの。しかし中古車市場の中には状態の良くないものや割高な車も多くあり、慎重に選ぶ必要があります。そんな時ただやみくもに選ぶのではなく、選び方の知識を持っていれば希望に沿ったものを適正な価格で選ぶことができます。
そこで今回は中古車を選ぶ際のポイントについてお話したいと思います。
初めに決めておきたいこと
まずは購入する車のイメージを決めておきましょう。イメージを決めずに何となく店舗へ行き、営業マンと話をしているうちに『売りたい車』を勧められてしまうという可能性もなくはありません。店舗、ネットどちらで探すにしても、用途・デザイン・車の色・年式・何人乗りか・おおよその予算など、自分が譲れないポイントを決めておくだけで、相談や検索をする際にスムーズに進めることができます。
確認したいポイント
中古車探しをしていると、あらゆる情報が記載されています。その中でもまず確認したいポイントが次の通りです。
1:走行距離と年式
中古車選びで走行距離と年式は大きな指標と言えます。車を平均的に使用している場合、1年に8,000km~10,000km走行することが多いようです。一般的に低年式・長距離であるほど価格が安くなり、高年式・短距離だと価格が高くなります。しかし、年式が経っていても短距離走行の車や、極端に走行距離が少ない車もあるようです。
前の持ち主が短距離走行中心だった、試乗車、運転しないまま置かれていたなど理由はいくつか考えられますので、気になる点があれば販売店に訊いてみましょう。
2:車検の有無
車検が残っているかいないかの確認は行いましょう。中古車には車検が残っていない車も多くあります。その場合、車検整備費用や必要な法定費用が、本体価格や支払総額に含まれるか含まれないか、よく確認するようにしましょう。
3:修復歴車かどうか
修復歴車とは車のフレームにあたる部分を事故などで損傷を受け修理した車の事で、事故車とも呼ばれます。修復歴車は相場よりも安く価格設定されていますが、基本的に修復歴のある車は選ばないようにしましょう。骨格部分の損傷は後々不具合や故障に繋がる可能性があるからです。
4:保証の有無
販売店によっては車両に対して保証が付く場合があります。条件は販売店や購入する車両によって異なりますので、事前に確認するようにしましょう。
現車を確認しよう
購入したい車が決まったら電話等で在庫状況を確認し、店舗で現車を確認しましょう。写真だけでは分からないキズや凹み等があるかもしれませんし、実車を見ることで得られる安心に勝るものはありません。もし店舗が遠い等で現車確認が難しいようであれば、販売店に気になる点を確認してできる限り不明点をなくすようにしましょう。
以下に現車確認時のポイントをお教えします。
現車確認時のポイント
1:外装全体
キズ、ヘコミ、歪み、塗装の剥がれ、ドアなどの解放状態
2:ドアミラー、ホイール、タイヤ
ドアミラーのこすりキズ、ホイールのこすりキズ、タイヤ側面の文字のこすれ具合や溝の状態
3:車内やシートの状態
車内のにおい、ドアの汚れ、トランク内の状態、シートの状態、フロアやフロアマットの状態
4:エンジン周り
エンジンの調子/ブレーキの効き具合/ハンドルの操作感覚/エンジンオイルの交換頻度
5:メーター、操作パネル、オーディオ等
走行距離/各種スイッチの動作確認/ランプ類やクラクションの動作/オーディオの動作
6:備品が揃っているか
キー、スペアキー、スペアタイヤ、車載工具、整備記録簿等
事前に状態を確認したい点をリスト化してチェックシートを作っておくと、確認漏れをなくすことができます。一度購入したら何年かは乗るものですし、チェックする箇所はできるだけ細かくしておくといいでしょう。
その他気になる点があれば、必ず契約前に確認するようにしましょう。うやむやにしてしまい、購入してから問題が発生しては元も子もありません。
販売店選びにも注意
中古車選びでは車両本体の選び方はもちろんですが、購入する販売店の選び方も注意が必要です。安心して購入するためにも信頼できる販売店を見つけましょう。電話での問い合わせひとつでも、店舗によって差はあるものです。どんな質問でも面倒くさがらず丁寧に答えてくれる、利益にならないことにも親身にアドバイスをしてくれるような良心的な販売店を選んでいきましょう。
また、中古車サイトにある「口コミ」の評価も確認しましょう。その店のいい点・悪い点が「具体的に」挙げられている口コミは信用度が高いと言えるので、注目してみましょう。
最後に
中古車は新車と違って品質は一定ではありませんが、探し方や選び方次第で逆に大きなメリットを得られる場合があります。金額と品質が見合った納得の車選びをして賢い買い物ができるよう、ここまでお伝えした選び方のポイントを活用してみてください。