「働き方改革」や「ワークライフバランス」が社会に広がりを見せるなか、社用車を使用する企業では車両管理システムを導入するという企業が増えています。車両管理業務を一元管理することで、業務の効率化や車両情報の精度向上が見込まれるといいます。
では、車両管理システムを導入するとどんなことができるのでしょうか?今回は、車両管理システムについてと、主な導入効果をご紹介します。
車両管理システムとは
車両管理システムとは、全ての車両情報を一元管理できるシステムです。車両ナンバーや車種等の基本情報の他、車検や点検などのメンテナンス情報、リース車の契約内容、カード、自動車保険、事故履歴等の情報を管理することができます。また、見積取得や満期入替手配、危険運転の抽出などが可能なシステムもあり、車両管理にまつわる様々な業務の効率化が期待できます。
車両管理システムの主な導入効果
では車両管理システムを導入するとどのような効果があるのでしょうか。大きく分けて次の3つの効果が考えられます。
1:車両管理者の工数削減
車両管理者は、主に車両情報の管理、契約手続き、日常の運行管理と大小含め多くの業務を行わなければなりません。例えば複数のリース会社と契約をしている場合の車両情報管理は、リース会社から提供されるデータ内容が異なるため資料作成に非常に手間がかかります。
しかし車両管理システムを導入すると、車両に関わるあらゆる項目をwebで一元管理することができ、車両情報、契約情報、メンテナンス情報、事故情報などを簡単に検索し、確認することができます。また契約手続きについては、リース契約の新車入替申請やレンタカー予約等の電話や紙ベースで行っていたことを車両管理システムで完結できるものもあります。データを一元化することで無駄や手間を省き、業務の効率化および車両管理者の工数削減が見込まれます。
2:車両情報の精度向上
車両情報は管理項目が多く、情報の抜け漏れが発生しやすい煩雑な業務です。しかし一つ間違えると重大なミスになりかねません。例えば、車検日の更新忘れによる車検切れや、自動車保険の新車入替手続き漏れによる無保険走行等のコンプライアンス違反が考えられます。
車両管理システムの導入で、情報の一元化、見える化を図り、その情報を管理することで人的ミスを未然に防ぐことができます。
またシステムによっては、情報管理そのものを業務委託できるサービスもあり、より効率的にコンプライアンスの強化を図ることが可能です。
3:交通事故削減
わたしたちは車両管理者から「交通事故を削減したい」というお悩みをよく耳にします。管理者の皆様は事故削減のためにあらゆる対策を打たれていると思いますが、最近ではスマートフォンを連携させることで運転手から危険運転情報を取得し、事故削減に活かす車両管理システムも増えています。
例えば、運転手が持つスマートフォンで危険挙動(急ブレーキ、急発進、急ハンドル)を感知し、発生した場所や回数を管理者、運転手共に確認することができるシステムもあります。 車両管理者は危険挙動が多い運転手に対して、運転手個人の運転傾向に合わせた安全運転教育を展開することができ、運転手は危険挙動を振り返ることで、次回の安全運転に活かすことができます。これまでなかなか生かせなかった危険運転のデータを、個人ごとの運転特性に合わせた安全教育に生かすことで、安全運転意識の向上や事故抑止を図れます。
導入後に期待できる効果
さらに車両管理システムは、あらゆる情報を取り出すことで現在の車両管理状況を知ることができます。その中で適切な車両台数や保険料の見直しなど車両管理状況を是正することで、車両管理に関わる様々な経費を削減できます。
管理者の工数削減、交通事故削減と併せて車両の最適化を行うことによって企業の車両管理にかかるトータルコストの削減にもつながります。
車両管理システムを利用するには
車両管理システムにはあらゆる提供方法があります。システムやソフトウェアのみ提供し管理は自社部門内で行う方式もありますが、BPO(ビジネスプロダクトアウトソーシング)のように管理に関連する特定業務を一部外部委託したり、または車両管理業務全てを外部委託する方法もあります。管理台数や車両契約の状況、管理部門の体制等によって、より最適なものを選択して利用するようにしましょう。
最後に
車両管理システムというと、「エクセルの車両台帳をシステムに移管するだけではないの?」と思われるかもしれませんが、管理者の工数が大幅に削減できるだけでなく、車両情報の精度も向上し、事故も削減できるなんて一石三鳥ですね。このようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度車両管理システムの導入を検討されてみてはいかがでしょうか?
最後になりますが車両管理システムはもちろん、車両管理全般に関わるお困りごとがございましたらぜひ弊社までご相談ください。お問合せ、資料請求は無料です。お電話以外にもメールフォームやチャットでのお問合せも受け付けていますので、お気軽にお問合せ下さい。